荒木飛呂彦の漫画術は名著である

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感想というか評価というか絶賛というか

 

最近、マンガでもゲームでも、ストーリー性のあるものに触れるたび、厳密には「つまらないストーリー」に触れるたび、「荒木飛呂彦の漫画術」は名著だなぁと実感します。

この本には名前の通り、「ジョジョの奇妙な冒険」で有名な荒木飛呂彦さんの創作法が書かれているわけですが、これがまぁ本当にぎっしり詰まっています。「漫画術」ということですが、マンガだけでなく、小説にゲーム、テレビドラマや映画などの映像作品の制作にも “絶対に” 役に立つ方法論のオンパレードです。ストーリーの組み立てだけでなく、キャラクターの作り方やストーリーの見せ方などもわかりやすく書かれているので、様々な創作業の人には必見であり必携の一冊だと思います。

 

さすがにすべての内容をここに書いてしまうわけにはいかないので、私がその中でも特に素晴らしいと感じている部分を紹介します。

それは、「主人公は常にプラス出なくてはならない」という部分。要は「主人公は常に勝ち続けるべき、絶対に負けてはならない」ということです。これを初めて読んだ当時は「いや、それだと展開モロバレでワンパターンになるじゃん……」と思ったんですが、実際どんな作品でも「主人公がうじうじしてるシーン」ってつまらないんですよね。しかもそのシーンが長く続くとなおさら。そこを「どうせ主人公が勝つんでしょ?」と展開バレしつつ、ワンパターンになろうとも、その上で読者を楽しませるのが作者の技量なのかな? と今では思っています。

 

そんなこんなで、「荒木飛呂彦の漫画術」、おすすめなので興味がある人は是非読んでみてください。

 

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